倍音と幽霊 ──ハリー・スミスのアメリカ

ボブ・ディランを筆頭に多くのフォーク・ミュージシャンに多大な影響を与え、アメリカ・ルーツ音楽の見直しが進んだ90年代以降、高く評価されるようになった1952年のアルバム『アンソロジー・オブ・アメリカン・フォーク・ミュージック』。その編者ハリー・スミスが幻視したアメリカとは──

大和田俊之
PROFILE

大和田俊之

慶應義塾大学准教授

おおわだ・としゆき:1970年生まれ。レペゼン神奈川。クリップスとブラッズならぬバイカー・ギャング(暴走族)で荒れ狂う日本のウェッサイ、湘南地方で育つ。ドクター(文学)。慶應義塾大学(アソシエイト)プロフェッサー。2011年にドロップした『アメリカ音楽史──ミンストレル・ショウ、ブルースからヒップホップまで』(講談社選書メチエ)でサントリー学芸賞受賞。共著に『文化系のためのヒップホップ入門』(アルテスパブリッシング)。本誌では『倍音と幽霊──ハリー・スミスのアメリカ』、『文化系ためのヒップホップ通信』を連載中。 d.hatena.ne.jp/adawho @adawho