越境せよ! 耳と眼、そして脳の旅

レゲエ、キューバ音楽、アイルランド音楽のすべてに精通しながら、自身の本拠地はジャズにある、と語る牧野直也は、現在5人のミュージシャンを主題とする長大なジャズ論に取り組んでいる。本誌ではその一部であるスリリングなブラッド・メルドー論を披露。驚異的な視野の広さと深さを堪能していただこう。

牧野直也
PROFILE

牧野直也

音楽研究家

まきの・なおや:1952年、東京生まれ。和光大学専攻科卒業。専門は鎌倉期の仏教思想、中国訳経史研究。日本古代思想史に関する事典・年表の執筆と編集、商業誌のコピーライターなど幅広い仕事に携わる一方、自己のバンドとレーベルを立ち上げ活動。1998年3月から2000年7月まで音楽の源郷を訪ねて世界一周の旅を敢行、アイルランド、メキシコ、キューバ、ジャマイカ、ブラジルなどに長期滞在し、帰国後、音楽研究の執筆活動に入る。現在までに40カ国以上を訪れている。著書に『レゲエ入門』(音楽之友社、2005年)がある。