【新刊著者エッセイ】こわいこわいくりかえしのはなし
──天皇機関説事件80年に寄せて

「片山杜秀の本」第7弾となる、『大東亜共栄圏とTPP──ラジオ・カタヤマ【存亡篇】』をこの6月に完成された片山さんの著者エッセイです。同書の内容ともリンクした、政治の歴史を知りつくす著者ならではの、なんとも「こわい」予言(?)です。本人は「ばかばかしいおはなし」とのことですが、はてさてじっさいのところは……。ご興味をもたれた向きは本もぜひ!

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サックスからみた日本のフリー・ジャズ
入門者に推薦する最初の10枚

WEB originalでの短期連載「アルゼンチン・モダン・フォルクローレへの入り口」も好評だった近藤秀秋さんから、日本のフリージャズ入門の寄稿が届きました。演奏者だからこそ書きえた、それぞれのミュージシャンの表現への動機や意識構造にまで言及したレビューは、はからずもフリージャズとは何か? という問いに応えるものにもなっています。

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【特別公開】『新しい和声』──長き迷妄の時刻(とき)の後に

4月に刊行した林達也著『新しい和声──理論と聴感覚の統合』は、東京藝術大学と同大学附属音楽高校の和声教本に採用され、「東京芸大、和声教本を半世紀ぶり刷新」(日経新聞2015年5月9日付朝刊)と新聞でも取り上げられるなど、大きな反響を呼んでいます。同書の企画にかかわった作曲家で東京藝術大学音楽学部作曲科教授・小鍛冶邦隆さんが、本誌連載「Carte blanche」において、同書といわゆる「島岡和声」の考え方の違いについて論じた原稿を、特別に公開します。

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新実徳英+和合亮一対談/言葉と音楽の邂逅
創作のインスピレーションから《つぶてソング》まで

東日本大震災で被災した福島から、Twitter上でその混乱と恐怖を「詩」として言葉で発信し続けた詩人・和合亮一。その数々の詩(詩集『詩の礫』[徳間書店/2011年]にまとめられた)に共振し、震災の記憶を呼び起こす「歌」=《つぶてソング》として詩を新たな次元に導いた作曲家・新実徳英。二人の対談は、お互いの創作活動を真摯に見つめ、共作となる《つぶてソング》を発信源にこれからの福島、日本の展望を描き出す。全7回。(2014年7月4日、鎌倉芸術館にて。構成:zoSoh)

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アルゼンチン・モダン・フォルクローレへの入り口

ハーモニカ奏者ジョー・パワーズとピアニスト青木菜穂子がCD『Jacaranda en flor』をリリースしました。日本ではあまり知られていない「アルゼンチン・モダン・フォルクローレ」とよばれる音楽ジャンルに影響を受けた作品です。制作にかかわったBishop Recordsの近藤秀秋さんに「アルゼンチン・モダン・フォルクローレとは何か」について、書き下ろしてもらいました(全2回)。

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クアトロ・ミニマル メキシコ・ツアー・レポート
取材・文●長屋美保

富山県南砺市で24年続くワールドミュージック・フェスティバル《スキヤキ・ミーツ・ザ・ワールド》から生まれたクアトロ・ミニマル Cuatro Minimal は、鹿児島出身の親指ピアノ奏者サカキ・マンゴーさんをふくむ日本、韓国、メキシコのミュージシャン4人から成るグループだ。その初のメキシコ・ツアーの模様を、現地在住の長屋さんに3回に渡ってレポートしていただく。[アーティスト写真撮影:Mónica García Rojas]

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世界のケルト音楽を訪ねて〈オーストラリア編〉
文●トシバウロン(バウロン奏者)

アイルランドの打楽器バウロンのプレイヤー、トシバウロンさんによる世界のケルト音楽探訪記。〈アトランティック・カナダ編〉に続く第2弾は南半球に飛んで、オーストラリア編をお送りします。オーストラリアにケルト音楽? と怪訝に思う方も多そうですが、じつは日本と状況が似ている面もあるのです。3回に分けてお届けする現地からのレポート、どうぞご期待ください。

[連載記事一覧]
世界のケルト音楽を訪ねて〈アトランティック・カナダ編〉
世界のケルト音楽を訪ねて〈オーストラリア編〉
世界のケルト音楽を訪ねて〈スコットランド編〉
世界のケルト音楽を訪ねて〈ウェールズ編〉
世界のケルト音楽を訪ねて〈マン島編〉
世界のケルト音楽を訪ねてボーナストラック〈オーストラリア・バスキング事情 メルボルン編〉

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デザイン史家の音楽手帖
文●柏木博

大の音楽好き、とくにブルース・ギターの大ファンでもあるデザイン史家の柏木博さんの連載エッセイ。音楽をめぐる交友、あこがれのブルースマン、日常生活をいろどる音、ギターをはじめとする音楽の道具たちのデザインについて……さまざまな話題が次々に登場します。

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ロレンツォ・ダ・ポンテ『回想録』
訳●西本晃二

ロレンツォ・ダ・ポンテ『回想録』

──モーツァルトの最高傑作との誉れ高い3つのオペラ《フィガロの結婚》《ドン・ジョヴァンニ》《コジ・ファン・トゥッテ》の台本作家として、音楽史に名を残すロレンツォ・ダ・ポンテ(1749-1838)。彼は1791年、モーツァルトが亡くなる直前にウィーンを去り、まずロンドン、そしてアメリカへ渡り、ニューヨークにイタリア語学校を開いて成功。またアメリカ初のオペラ劇場を設立しようとして失敗するなど、波瀾万丈の生涯を送りました。
ダ・ポンテの残した『回想録(Memorie)』(初版:1823-27/改訂版:1829-30)は、18世紀後半から19世紀にかけてのヨーロッパの芸術文化や興業の実態を知ることができる第一級の史料というにとどまらず、ときには美しい詩句で紅涙を絞り、ときには嘘八百のはったりで権力者を向こうにまわし、ヨーロッパとアメリカを股にかけて生き抜いたひとりの傑物の破天荒な生き様を写すドキュメントでもあります。
笑いあり、冒険あり、お色気あり──ときには眉唾の記述も散見される『回想録』のイタリア語原典からの本邦初訳に、フランス文学、イタリア文学の第一人者・西本晃二さんが取り組みます。落語にも通暁する西本さんならではの名調子もお楽しみください。

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情報と物質と思い出横丁情報科学芸術アカデミー 文●馬定延(マ・ジョンヨン)

昨年末に小社から刊行された『日本メディアアート史』の著者、馬定延さんがエッセイを寄せてくださいました。同書で初めて俯瞰された通史の「これから」を、「思い出横丁情報科学芸術アカデミー(OAMAS)」に仮託して語っています。2/26(木)からはOAMASの2人と馬さん、そしてモデレイターとして詩人の松井茂さんを迎えてのトークショーがNaDiff a/p/a/r/tにておこなわれますので、ぜひご参加ください!

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