世界のケルト音楽を訪ねて〈アトランティック・カナダ編〉
文●トシバウロン(バウロン奏者)

アイルランド/ケルト音楽を演奏する日本の若いミュージシャンたちの活躍が近年めざましいものがあります。O’jizoO’phantricolor、あるいはそれらのメンバーでもある豊田耕三内藤希花大渕愛子野口明生中藤有花などなど、僕が実際にライヴで体験しただけでも、たしかな技術をもち伝統音楽を踏まえたフレッシュで魅力的な演奏で楽しませてくれるグループやミュージシャンたちが大勢いて、じつに頼もしいかぎり。そうした新しいシーンの核となるミュージシャンの一人がバウロン奏者のトシバウロンさんです。ケルト音楽の理解をさらに深めるべく、この夏カナダ東部へと旅立つトシバウロンさんに、現地から随時レポートを送ってもらうことにしました。行く先々で果たしてどんな出会いや発見が待っているのか、期待の募る新連載がスタートです![鈴木]

□この取材での写真撮影にはOLYMPUS PEN Lite E-PL6を用いています(カメラ提供:オリンパスイメージング株式会社)。

[連載記事一覧]
世界のケルト音楽を訪ねて〈アトランティック・カナダ編〉
世界のケルト音楽を訪ねて〈オーストラリア編〉
世界のケルト音楽を訪ねて〈スコットランド編〉
世界のケルト音楽を訪ねて〈ウェールズ編〉
世界のケルト音楽を訪ねて〈マン島編〉
世界のケルト音楽を訪ねてボーナストラック〈オーストラリア・バスキング事情 メルボルン編〉

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【対談】阿川佐和子×和田誠 和田誠著作200冊刊行記念対談
「僕はあまり進歩してないんだ」 「一貫してるということです!(笑)」

昨年11月、イラストレーター/デザイナーの和田誠さんが、ちょうど200冊目の著書となる『Book Covers in Wadaland 和田誠装丁集』を弊社から刊行し、盛大な祝賀パーティーも開催されました。そのパーティーで劇作家の三谷幸喜さんとともに見事な名司会を披露してくださったのが、阿川佐和子さんです。ミリオンセラー『聞く力』(文春新書)はじめエッセイや対談集、小説など数多くの著作をおもちの阿川さんは、和田さんが装丁デザインをもっとも多く手がけている作家のお一人でもあります。ほぼ同時に完成した201冊目の『ニャンコトリロジー』と、阿川さんのご著書のカヴァー写真がずらっと収められている装丁集の2冊を前にして、お二人の会話が弾みました。

Webニャンコ

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音楽が聞こえてくるデザイン 『Book Covers in Wadaland 和田誠 装丁集』に寄せて
文●桂川潤

高いクオリティを維持しながらこれだけ長期にわたっておそるべき量の本をデザインしてきた人はおそらく海外にも希だろうな……そんな畏敬の念を抱きながら作ったのが、和田誠さんの装丁作品を700点以上収めた『Book Vovers in Wadaland 和田誠装丁集』です(アルテスより2014年11月刊)。そういえば、一見さりげない和田さんの装丁デザインのいったいどこがどう素晴らしいのか、だれか解明してくれないだろうかと思ってお願いしたのが、同じ装丁デザイナーの桂川潤さんです。

本は物(モノ)である 装丁という仕事』(2010年、新曜社)という、編集者には学ぶところの多い装丁仕事論を上梓されている桂川さんから届いた原稿は、一読するなり飛び上がりたくなるほど素晴らしいものでした。どうぞご精読ください。

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松山晋也のINTERVIEWS 第4回 松田美緒
取材・文・写真●松山晋也

プロフィールには「ワールド・ミュージックと実験音楽系の仕事が中心」とありますが、アイドルから現代音楽まで、文字通り古今東西ありとあらゆる音楽を長年にわたって聴きまくり続けている音楽評論家の松山晋也さんによる新しいコーナーがスタートします。題して「INTERVIEWS」。内外のミュージシャンたちへのインタビュー取材の中から、音楽専門誌など他のメディアで紹介しきれない素材をこの「アルテス」で披露していきます。

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時間を超え、空間を超え、いま顕れるクレオールな日本語世界──松田美緒『クレオール・ニッポン』に寄せて
文●おおしまゆたか

12月15日発売の松田美緒のCDブック『クレオール・ニッポン』を「今年のベスト・ワン候補」と賞賛してくれたお一人が、翻訳家・音楽評論家のおおしまゆたかさん。アルテスでは『聴いて学ぶアイルランド』の翻訳を手がけていただいています。そのおおしまさんにこんな素晴らしいテキストをいただきました。この「日本のうた」プロジェクトのどこがどうすごいなのか、どう魅力的なのか、ずばり本質を突いた見事なレビューをぜひお楽しみください。

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【緊急レポート】モーツァルトのピアノ・ソナタ《トルコ行進曲付き》の自筆譜発見をめぐって
文●畑野小百合

「今世紀最大の発見!?」──今年9月、モーツァルトの作品の自筆譜がハンガリーの図書館で発見されたというニュースが全世界を駆けめぐりました。大作曲家の自筆譜が見つかることじたいはそれほど珍しいことではありませんが、今回は発見されたのが《トルコ行進曲付き》の通称で知られるモーツァルトのもっとも有名なソナタといっていい作品だったため、一般の音楽ファンを巻きこんで大きな話題となっています。

10月初旬におこなわれた「国際モーツァルト会議」での発見者バラージュ・ミクシ氏による報告を、ベルリン在住の音楽学者・畑野小百合さんが要約してくれました。

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杉本文楽『曾根崎心中』、ヨーロッパ凱旋公演決定! 文楽人形遣い・桐竹勘十郎氏に聞く
──「和の変容」特別インタビュー

本誌4号の連載「和の変容」第3回で、「大阪の庶民が生んだ世界遺産文楽」と題し、文楽の魅力について紹介した。その文楽を、ニューヨーク在住の現代美術家・杉本博司が構成・演出し、舞台美術も手がけた『杉本文楽 曾根崎心中付り観音廻り(そねざきしんじゅうつけたりかんのんめぐり)』が初演されたのは2011年8月のこと(神奈川芸術劇場)。作品は2013年秋、マドリード、ローマ、パリで巡演し喝采を浴び、フランス『ル・モンド』紙では1面を飾った。
 この春、東京と大阪でおこなわれる凱旋公演を控え、文楽東京公演中の楽屋に桐竹勘十郎を訪ねた。
[取材:小野幸恵|協力:公益財団法人小田原文化財団]

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連載|レコ屋な日々 a.k.a. 裏街道な日常
文●椿正雄

フラッシュ・ディスク・ランチ

下北沢「フラッシュ・ディスク・ランチ」店主の椿さんの連載が念願かなってスタート! 「フラッシュ・ディスク・ランチ」といえば、独特のタッチの雑誌広告やヘヴィ・ユーザー御用達のCDソフトケースでも知られるが、とにかくディープな品揃えと丁寧な商い、そして他を圧する低価格で、とりわけブラック・ミュージックのリスナーに圧倒的な支持を受けている、アナログ・レコードの輸入盤と中古盤の専門店。来日した海外のミュージシャンもしばしば訪れ、また日本のミュージシャンにもここのレコードを糧に活躍している人が数多い(ちなみにアルテスの事務所から徒歩5分)。

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